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WEBライターとふつうのライター、編集者はどう違う?

WEBライターと職種的に近い位置にいるのが「編集者」。この2つの職種の間の線引き、じつは曖昧。兼務している人もたくさんいます。 名刺に

  • ライター/編集

  • WRITER&EDITOR

と入れているフリーランサー、結構いるんです。今回はその違いについて迫ってみます。

※この記事は、narrat.に寄稿した内容に一部加筆修正したものです。

narrat. | Editorial Office

ライターと編集者の仕事の違い

ライターの仕事は、文字通り書くこと。取材やリサーチを通じて得た情報をまとめて、原稿の形で納品する仕事です。

編集者の仕事は、情報誌の場合だと以下のようになります。

  • 企画出し

  • 取材申請

  • スタッフ手配

  • 取材準備

  • 撮影や原稿、デザインのディレクション

  • 写真選び

  • 原稿整理

  • デザイン修正依頼

  • 入稿

  • 校正

  • 校了

一言で言うと、誌面内容の企画制作全般ですね。 企画の内容によっては、原稿も書いてしまうことがあるので、情報誌の編集部を経てフリーライターになる人は結構います。

雑誌のジャンルで異なる「編集者」の立ち位置

情報誌なら、上記のように編集者とライターの職域でかぶる部分が多いのですが、雑誌のジャンルによってはそれぞれの立ち位置が異なってきます。

文芸誌なら、作家に原稿を書いてもらうために編集者がつき、締切までに原稿を回収したり、原稿の内容についての相談相手になったりします。主役はあくまでも作家です。

マンガ誌なら、文芸誌と同様に主役はマンガ家。連載のアイデアを出すなど、マンガ家と一緒にクリエイティブな部分まで立ち入ることもあります。マンガ家によってはプロダクションとして分業体制を取っている場合もあります。ゴルゴ13のさいとう・プロダクションは有名ですね。

ファッション誌なら、洋服を選ぶスタイリストと、撮影を行うカメラマンの比重が大きくなります。ファッション誌の編集者の場合、撮影現場では進行管理役としての役割が重要になってきます。

書籍編集者と雑誌編集者の違い

書籍の編集者なら、もっと「プロダクト」としての書籍を作り出し、世の中に送り出すという視点で仕事に向き合うことが多くなります。雑誌編集者は、「それぞれの号を何部刷るのか」を決める現場に立ち会うことはほとんどありませんが、書籍の担当者にとって、その現場は必ず立ち会うことになるでしょう。

一つ言えるのは、編集者が間に入らなければ、雑誌も書籍も世に出ない、ということ。カメラマン、ライター、デザイナー、装丁家、印刷会社、イラストレイターがいても、それらの間を取り持って、出版というゴールに向かって調整する編集者がいなければ、コンテンツは形になりません。

WEBとオールドメディアの編集者の違い

WEBの世界では様相が若干異なっています。

WEBの世界は、ブログやSOUNDCLOUDポッドキャストYOUTUBEなど、クリエイターが直接アウトプットを読者やリスナーに届けられる仕組みがあります。そして、そういったコンテンツのほとんどを、受け手側は無料で享受できます。

書籍や雑誌は、支払いの対価としてなりうるコンテンツを生み出すために、編集者が介在する意味がありますが、WEB編集者は「なぜこのコンテンツを作るのか」「誰に届けるのか」「雑誌や書籍のようにお金を払ってもらう代わりに、何をしてもらうのか」を意識しなければなりません。

それは例えば企業のイメージを向上させるためだったり、バナーをクリックしてもらって買い物をしてもらうためだったり、ページに貼られた広告をある一定の嗜好を持つ人たちに見てもらうためだったりします。

雑誌や書籍の編集者の仕事が「不特定多数にとって、読む価値のあるコンテンツを作り出すこと」だとしたら、WEB編集者の仕事は「コンテンツを通じて、特定の誰かにある行動を起こしてもらう仕組みを作ること」と定義できるかもしれません。

WEBライターの場合、読者が無料で読める記事の原稿を書くことが多いのではないでしょうか。WEB編集者と同じような目線で、「自分の原稿を通じて、誰がどんなアクションをするのか」を、雑誌や書籍のライターより意識する必要があるのです。