WEBライターって、どんな仕事?
このブログでは、「WEBライターという仕事に興味がある」「WEBライターとして仕事をしてみたい」「WEBライターとしてスキルアップ、ステップアップしたい」と考えている人向けに、役立つ情報を発信していきます。
簡単に自己紹介
ちなみにこれを書いているのはBBBと申します。それ誰?と気になる人がいるかもしれませんので、簡単に自己紹介しておきます。
BBBは40代のWEB編集者&WEBライター。現在はある会社でWEBメディアの企画・制作・運営に携わっています。もともとは雑誌や書籍の編集者として働いてきたのですが、数年前からWEBに軸足を移して活動しています。
もちろんWEB記事をライターとして書いてきた経験があります。それに加えて、原稿を発注する編集者としての経験や、WEBではなく雑誌や書籍の原稿を書いてきた経験もあるので、WEBライターの仕事を多角的に見ることが可能ではないか?と考えております。
WEBライターが注目されている理由
そもそも、WEBライターとはどんな仕事なのでしょうか? 最近WEBライターという仕事の需要がどんどん増えている背景から説明しましょう。
ここ数年、「コンテンツマーケティング」という言葉に注目が集まっています。企業がWEBサイトを作って、自社の製品やサービスを販売したり紹介したりしていますが、ただ紹介しても、なかなか一般の消費者は興味を持ってくれません。広告を出稿しても、最近の消費者は賢くなっているので、あからさまに広告だとわかっているのにわざわざクリックしたりタップしたりしなくなっているわけです。
そこで、企業は、「もっと一般の消費者にとって気になることや役に立つ情報を発信していって、そこから自社の製品購入やサービスの利用につなげよう」と考えました。とても単純にコンテンツマーケティングについて説明すると、こんな感じになります。
そのコンテンツは誰が作るのか?
ここでのポイントは、「そのコンテンツを誰が作るのか?」ということです。企業は自分の会社の製品やサービスはよく知っていますが、そこにつながる「気になることや役に立つ情報」を自ら発信したことはありません。誰かがそれを作らなければならないですよね。
コンテンツという言葉にはいろいろな意味がありますが、ここでは主に文章をメインにした記事という意味合いで使っています。
現在WEBライターという仕事に注目が集まっている一つのポイントが、世の中に「コンテンツを作りたい!」という需要が増えてきたこと。もう一つのポイントは、ランサーズやクラウドワークスといった「クラウドソーシング」のサービスがどんどん出てきたことです。
クラウドソーシングでマッチング
それまでは、「●●というテーマで原稿を書いてくれるライターさんを探そう」とすると、知り合いのつてをたどってフリーライターさんを紹介してもらう、編集プロダクションに仕事をお願いするなど、選択肢があまりありませんでした。つてをたどってフリーライターさんが見つかればいいのですが、なかなかそううまく行くものではありません。編集プロダクションとは、出版社から雑誌や書籍、ムックなどの企画制作を受託する会社。あまり細かい仕事の単位だと、編集プロダクションにとっては手間ばかりかかるので、引き受けてくれないこともあります。
ところがクラウドソーシングを利用すると、○○というテーマが得意なライターさんにコンタクトが取れますし、それこそ1記事単位で発注することもできます。
こうした、コンテンツを求める風潮と、それを可能にする仕組みの組み合わせで、WEBライターという仕事が求められるようになったのです。
WEBライターの仕事内容は?
WEBライターの仕事は、原稿の執筆。ただ原稿と言っても、オリジナルの作品を発表する作家ではないので、基本的には誰かに「○○について書いてください」とお願いされて原稿を書くことになります。分量は、「○○さんにインタビューをして、合計2万字で」というボリューム感のものから、「A4・1枚の社長挨拶文をリライトしてください」「ユーザーに配信するメールの文面を5通り」というものまで、多種多様です。平均的なものは、「○○○というテーマで、WEBサイトで公開する記事の原稿執筆をお願いします。分量は3000字で」という感じです。
記事1本単位で発注が来る場合もあれば、数本まとめて発注がある場合もあります。中には「半年続ける予定の連載なのですが……」と、長期に渡ってまとまった発注があるケースも珍しくありません。仕事なので、もちろん納期があります。納品形態は「ワードファイルをメール添付で」、「CMSに直接入稿してください」、「プレーンテキストでお願いします」などさまざま。
原稿を書くだけだから簡単、と考える人がいるかもしれませんが、何を書いてもいいわけではありません。そもそも発注主は、「その記事を公開して読んでもらうことで、読んだ人に○○してほしい」と考えているわけです。つまり、すべての記事には「目的」があります。その目的を達成できるような原稿でなければいけないわけです。
記事にはすべて「目的」がある
たとえば「ブドウについて、なんでもいいので書いてください」という発注はほとんどありません。メーカーがブドウの成分を使った健康食品を販売したいので、読んでいる人に「ブドウって、体にいいんだ」と思ってほしい。そこで「ブドウ栽培の歴史と、なぜ人類がブドウをそこまで重要視してきたのかについて、健康という切り口でわかりやすく書いてください」といった発注をすることになります。
この場合の目的は、読んだ人に「ブドウって、体にいいんだ」と思ってもらうこと。それを達成できないものは、納品してもNO!と言われてしまうわけです。
また、原稿の体裁もさまざまです。書いた人の名前が出ない記事なのか、「WEBライターの○○です」と個人名を出す記名原稿なのか。体裁は読者層によっても変わります。20代女子向けのカジュアルな記事なのか、シニアミドル層向けの落ち着いたテイストなのかで文体も変えなければなりません。ここは勝手に変えられない部分ですから、原稿を書く前に「どんな人が読むどんなメディアの原稿ですか」と確認しておく必要がありますね。
ちょっとここで整理しましょう。
- WEBライターの仕事は原稿を書くこと
- 原稿の量は長いものから短いものまでさまざま
- どの仕事にも締め切り(納期)がある
- 納品形態は発注主によってさまざま
- 原稿には「目的」がある
- 原稿の体裁は読む人に合わせる
もちろん、仕事として原稿を書くわけですから、報酬が発生します。ギャラとか、ギャランティ、原稿料、ライティング料など呼び方はいろいろありますし、クラウドソーシングのサイトによってはポイントが付与されるという形で報酬が発生する場合もあります。かつては手書きで請求書を郵送することがほとんどでしたが、最近はメールでのやりとりで請求業務が完結する場合も増えているようです。
まとめ
WEBライターの仕事を簡単に説明してみました。時系列で整理すると以下のようになります。
- 発注がある
- 内容や納期を確認して発注を受託する
- 原稿(成果物)を制作する
- 原稿(成果物)を納期までに納品する
- 発注側が検品する
- 請求を通じて報酬が支払われる
実際に原稿(成果物)を制作する過程に目が行きがちですが、仕事を探して請け負うこと、報酬を請求することもWEBライターとしての大事な仕事になります。
アルバイトやパートの仕事と大きく異なるのはここです。雇われていれば、出社する、働く、時給として支払われるまでワンセットになっていますが、ほとんどの場合、WEBライターは個人事業主。クラウドソーシングが一般的になって、手間がかからなくなったと言っても、「仕事を自分で見つけて、請け負って、条件を確認して納品し、代金を回収する」ということが必要。これが、「文章を書く」ことと同じくらい大切で、大変だということを覚えておいてください。